丸山モリブデンはとても人気の出たエンジンオイル添加剤で、しばらく入手困難だったから幻の添加剤と言われていました。現在は多少入手しやすくなったので、継続して入れられるようになってきました。今回この添加剤のメリットもデメリットも解説します。なお、同じ丸山モリブデンでもカスタムされているので注意が必要です。私は斉藤商会さんから直接買っていますが、京阪商会レシピバージョンになります。
https://www.te27.jp/
そもそも、まず丸山モリブデンの話をする前に添加剤の解説をします。添加剤と一言で言っても沢山の種類と効果があります。代表的な効果としては、耐摩耗性、極圧性、錆止め、酸化防止、あわ消し、洗浄などがあって、それぞれで添加するものが違ってきます。何を狙うかでその配合が変わってくるので、レシピと呼ばれたりします。
そのうちモリブデン系の添加剤は極圧性に効きます。エンジンオイルは止まっている間に多くが流れ落ちてしまうので、エンジンをかけるときに金属が擦れ合って負荷がかかります。ドライスタートとも言いますが、そういう時にモリブデン系の添加をすると効果があるということになります。
ちなみに、普通のエンジンオイルはモリブデン系の添加はされているので、最低限のものは入っていて、それだけでも十分と考えることもできます。なので、わざわざ添加剤を入れる場合はよっぽど拘っている場合になると思います。
所有しているZRXは代々の欠点としてカムをかじる問題があります。カムはエンジンの中にあるバルブを開閉するパーツで、そこに虫食いのような筋が残ってしまうことがあります。これまでにNLL690やLiqui Moly Cera Tec FrictionやGRPなどの有名な添加剤も試しましたが、ここ何年も丸山モリブデンを使い続けています。
丸山モリブデンを知ったのは斎藤商会さんのYoutubeで紹介されたからです。以下のリンクを観てもらった方が早いと思いますが、俄には信じられませんでした。
https://www.youtube.com/watch?v=qnNjxNSs-TA
今回試したバイクは、1つがZRX1200DAEG、もう1つがエストレヤで、両方とも新車で買ってから維持しています。大抵の場合、添加剤を試すときはエストレヤが実験台になります。1番の理由は構造が単純で効果がわかりやすいからです。エストレヤは製造されてから20年以上経過していますが、単気筒でシンプルなキャブ車で、電気的なセンサーも特にないし、変化を感じやすいです。
ただ、先程のYoutubeチャンネルで動画を公開された直後は人気が出過ぎて手に入れられませんでした。そこで、まずはエンジンオイルではなく、ガソリンに添加する丸山モリブデンを手に入れました。写真の燃料用がそれです。
規定量をタンクに入れて50Kmも走らないうちに効果を感じました。1番の効果はノイズが減ったこと、そしてギアの入りが極端に良くなったことです。ノイズはまだわからなくもないですが、なんでミッションに効果があったのかは不思議です。燃料に添加している訳で、ピストンまでは効果がいくと思うのですが、そこからミッションに行くにはエンジンオイルと混ざる必要があります。そんなに簡単に行き渡るのか、というのが疑問です。
エストレヤは1速が入りにくことが多くて、ずっと悩みだったのでMOTUL 300Vとか高級オイルも試しましたが、解決してくれたのは丸山モリブデンでした。信じられないくらいスコスコ入るようになりました。理由はともかく、効果はあったので、DAEGにも入れてみたくなってしまうのは当然ですね。
ところがそうはいきませんでした。ぶっちゃけ、DAEGに入れてみて効果はほとんど感じられませんでした。エストレヤの感動がありすぎたので、それと比較して、、、というのもありますし、元々いいエンジンオイルも使っていて、しっかりメンテしていて不具合もないから、体感できないのはある意味正しい感覚かもしれません。
ただ、100kmくらい走ってからおかしくなリました。アイドリングが安定しなくなってしまい、エンジンがボコつく感じで初めはガス欠かと思う感じでした。すぐに帰ってきてエラーコードもチェックしたけど異常はなくて直ぐにはわからなかったです。ただ冷静に調べてみると、アイドリングが安定しないのではなく、アイドリング回転数が下がっていました。1400回転に合わせてあったはずなのに1000を切るくらいになってました。ハーレーとかを低回転でバランスさせとドンドコさせるのに近い感じでした。なので、回転数を上げるように調整すると元に戻りました。
それから、そのガソリンを抜いて、添加剤の無いガソリンを入れ直すと元に戻って、調整して上げた分の回転数も少し上がってしまいました。結局原因はわからないんだけど、2回くらいガソリンを抜いたり入れたりして試しても再現するので、DAEGにガソリン添加剤を使うことを諦めました。
そのため、丸山モリブデンのガソリン添加剤は、シンプルな構造の旧車には効果が高いと思うけど、インジェクション採用の車やオートバイには慎重になったほうがいいと思います。最悪、ガソリンを抜いて入れ替えることも想定したほうがいいでしょう。インジェクションの噴射量はセンサー情報とEUCで制御されていて、そこで想定外の動きをさせてしまっている可能性があるかもしれないと思います。
あと、丸山モリブデンのガソリン添加剤はミッションには効果があったけど、クラッチには悪さをしていないです。ここはバイク乗りには興味があるところだと思います。それはエストレヤもDAEGも同じです。なので同じような世代の日本で流行った4気筒エンジンには使えると思います。あと、添加剤関連でよく聞く話ですが、エンジンブレーキに関しても特に変化はなかったし、悪影響は今のところ無いです。
丸山モリブデン(斉藤商会さんで売っている京阪紹介レシピバージョン)ガソリン添加剤の効果をまとめると、
メリットは
- エンジンノイズは減ってスムーズになる
- ミッションの入りが良くなる
- 単気筒の振動が多いエンジンほど効果を感じやすい
デメリットは
- インジェクション採用車に関しては何か不具合を与える可能性がある
その他
- オートバイのクラッチには悪さはしない
- エンジンブレーキにも特に変化はない
という感じです。
長くなってしまったので今回はここまでにして、次回はエンジンオイル添加剤のほうの解説します。
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